きっちーさん的良楽曲 2023年下半期
きっちーさん的良楽曲 2023年下半期編です。
今シーズンもあまり曲数を聞いていないのだけれど、新たに知ってめちゃくちゃハマったアーティストがいたのでうれしい限り。改めてだけどこの良楽曲たちはあくまでこの期間中に僕が知ってよかったなと思ったものなので去年以前のものもあります。今シーズンは特に。
pizzaman/SAMURAI APARTMENT&ツンツクツン万博
作曲/KYO (SAMURAI APARTMENT)&ツンツクツン万博
編曲/SAMURAI Apt.
お笑い界隈でミーム化したピッツァマンというツンツクツン万博のネタで使われた音源が満を持してサブスク配信されて、飛びつくように聞いた。とにかくカッコいい。一見下らなさそうなことを全力でやって支持を集めていくという面白さにフォーカスしたネタだからこそ、こういうネタの音源の完成度が非常に高いというのはめちゃくちゃ面白いしカッコいい。憧れる。ネタはイントロが印象的なんだけど、インスト版で聞くと中盤から後半にかけての盛り上がりとかアウトロとかめちゃくちゃカッコいい。使いまわしのループをしていないこだわりが凄い。
なんぼのもんじゃい/ゴホウビ
作詞/スージー・cody・405
作曲/スージー
7月にTBSラジオの推薦曲になっていたようで、オールナイトニッポンを聞いていたら流れてきた。ポップでグルーヴィーで男女ボーカルの楽しさが詰まっていて、ノリよく楽しくなれる。
BYE BYE/chilldspot
作詞/比喩根
作曲/比喩根
編曲/chilldspot
Honda VEZEL e:HEVのCMソング。CMのワンフレーズで爽快感が突き抜ける。非常にお洒落。藤井風の「きらり」に続くVEZEL CMソングになるのかな。選曲眼が素晴らしすぎる。ドライブしながら聞きたい曲のイメージにぴったり。
カメラロールの裏側で/Aivy
作詞/Johnkota
作曲/Johnkota
こういう言い方をすることは良くないのだけれども、某ボーカルユニットの元メンバーと歌声がよく似ていて、この歌詞も相まってとてもノスタルジーな気持ちになりました。こういうストレートに歌詞が入ってくる歌声は宝物だな。エンドロールに私は流れないって悲しすぎるけど、見ていた人はちゃんと覚えているものだと思います。
Dear Shine Sky/吉武千颯
作詞/大森祥子
作曲/ハマダコウキ
編曲/ハマダコウキ
アニソン派おすすめプレイリストから。流していたらめちゃくちゃお洒落でカッコいい曲だなと思って調べたらプリキュアの曲!?びっくり。すごい時代。
曲頭のサビ~Aメロの流れがめちゃくちゃグッとくる。サビのメロディとブラックめなアレンジがとても好き。
88☆彡/ワンダーランズ×ショウタイム
作詞/まらしぃ
作曲/まらしぃ , 堀江晶太(kemu)
編曲/堀江晶太(kemu)
一瞬で引き込まれる壮大なアレンジが凄すぎる。短い曲だなと思ったら、88小節でできているらしいし、調べると”88”にまつわる仕掛けがこれでもかと詰め込まれているみたい。2分強くらいの尺でパレード感とかフィナーレ感とか感慨深さで塗り替えられるような迫力が本当にすごい。
ラムネ/ゴホウビ
作詞/SUGiE
作曲/SUGiE
今年にハマったお笑い芸人が出てるライブを見ていたら、一緒に出ていたコンビの出囃子に使われていた。イントロがキャッチーでビビッときて調べてみたら、TBSパワープレイで聞いたゴホウビじゃないかびっくり。これは縁だと思いサブスクで聞ける曲も全部聞いた。イントロもメロディも音使いもキャッチーで男女ボーカルの明るさと爽やかさがありつつも、歌詞の内容がめちゃくちゃ切ないバランス感覚が素晴らしい。
バタフライデーナイト/Task have Fun
作詞/高橋詩歩
作曲/Ryo Shiraki
編曲/murakiy
無料観覧のリリースイベントツアーの映像をYouTubeでも無料生配信していて、何気なく見ていたら、めちゃくちゃいい曲じゃないか。ノリのいいディスコミュージック感があってライブが楽しそうすぎた。
君のこと好きなのバレてます!?/虹のコンキスタドール
作詞/ヤマモトショウ
作曲/ヤマモトショウ
編曲/ヤマモトショウ
この曲可愛い好きすぎる。AメロのリリースカットピアノからBメロでブラスが入ってくるアレンジがめちゃくちゃカッコいい。君のこと好きなのバレてます!?というパワーワードとキャッチーなメロディ、これを量産しまくってるヤマモトショウさんが本当にすごい。令和のアイドル界はヤマモトショウさんの手の上で成り立ってるといっても過言ではないくらい。間奏も好きだし。メンバーが作成した振り付けもめちゃくちゃかわいい。爆発的にバズっていいのに、あとは見つかるだけ。
ぺこらんだむぶれいん!/兎田ぺこら
作詞/畑亜貴
作曲/俊龍
編曲/よる。
兎田ぺこらさんの曲はいいわけバニーしか聞いたことなかったんだけど、アルバムリリースを機に聞いてみたらびっくりするくらい名曲揃いだった。10数年前くらいのアニメのキャラクターソングという文化は昨今無くなってきたと思ってたけど、ここに受け継がれていたのかと納得。10年前っぽいし、小倉唯が歌ってそうだし、って印象だったけど、実際作詞畑亜貴、作曲俊龍という10年前のアニメでめちゃくちゃ聞いてた制作陣だったのでこれも納得。Aメロのメロディラインがマジで堪らない。良すぎる。ここからめちゃくちゃBメロっぽいBメロに繋がるのが王道への回帰で、本筋と脱線の配分が気持ちよすぎる。
作詞/田口かやな (sympathy)
作曲/田口かやな (sympathy)
編曲/川口圭太
アニソン派の皆さんが毎回話題にしているので聞いている夏川椎菜さんのアルバムを例のごとく聞いていたら、Aメロの頭で一瞬でつかまれた曲。子供っぽかったり大人っぽかったり口語だったり文語だったり、言葉遊びを入れ込んでみたりという面白い歌詞と、ペンタトニックスケールみのあるメロディラインがあまりにも好み。この文脈で〇〇っぽいという言い方をするのは良くないかもしれないけど、非常に相対性理論を彷彿とさせる空気感があった。
ドロップキック・ミッドタウン/sympathy
作詞/sympathy
作曲/sympathy
編曲/sympathy
夏川椎菜さんのコーリング・ロンリーを聞いてすぐに楽曲提供者の田口かやなさんの所属するsympathyについて調べたら、相対性理論や東京事変に影響を受けてるバンドと分かって、非常に嬉しかった。みんな同い年の同級生ガールズバンドというのもあって、一瞬で興味が湧きまくったし、すぐにサブスクで全曲聞いた。この曲は相対性理論の(恋は)百年戦争を彷彿とさせるメロディがあったり、とにかく真部脩一さんに影響を受けた世代が作った次世代の音楽という感じがある。二番煎じとか真似ではなく、ちゃんとオリジナリティーというか、やりたいことを表現しているからこそ良い。
まともじゃないのがちょうどいいの/ももすももす
作詞/ももすももす
作曲/ももすももす・真部脩一
編曲/真部脩一・ももすももす
sympathy曲を聴いていて、真部さんの曲を聴きたくなって、今年に真部さんが提供した曲を調べていて知った。あーこれこれ、これがいいんだよな、という真部さん独特の手癖がしっかり出ていて気持ちいい。びっくりしたのが、この曲のレコーディングにギターでsympathyの田口かやなさんが参加しているとのこと。相対性理論が好きという共通点で高校の同級生とバンド組んで、10数年後に真部さんと一緒に仕事してるのマジで夢がありすぎる。
きっちーさん的良楽曲 2024年上半期編へ続く…
きっちーさん的良楽曲 2023年上半期
きっちーさん的良楽曲 2023年上半期編です。
今シーズンはあまり曲数を聞いていないのだけれど、同じ曲を死ぬほど繰り返して聞いていた気がする。ツボにはまった曲と出会うと1曲リピートで数時間聞いたりするのを平気で1週間くらい連続でやってしまう癖があるけど、今シーズンは特にそれが多かった気がします。
な?/ジエメイ
作詞/kentoshan
作曲/kentoshan
編曲/kentoshan
たまたま知った名古屋発のアイドルグループ。純粋に曲がかっこよくて歌がうまいので、さすがにもっと伸びていい。様々なエンタメコンテンツに対して思ってることだけど、名古屋のエンタメは閉塞感があって天井が近い気がしているので、運営もファンも中途半端な都会感で纏まらずに視野を広げてほしいなぁというぼやき。
私うまく笑えなくて/ニッポンの社長 ケツ
作詞/並木裕子
作曲/並木裕子
編曲/並木裕子
あらびき団の特番でやっていて知った、ニッポンの社長のケツになかにある女性の人格である並木裕子が作詞作曲した曲。相方の辻さんには歌詞の意味がわからんとか言われたり、ネタとして扱われることがあるけど、それにしてもいい曲すぎる。
っぽ(NO WAVE)/AIR-CON BOOM BOOM ONESAN
作詞/AIR-CON BOOM BOOM ONESA
作曲/CMJK
編曲/CMJK
エアコンぶんぶんお姉さん、通称こんねきがアーティストとしてプロデュースされた楽曲がかっこよすぎる。つかみどころのない芸風と突飛なキャラクターから一転して、歌うと表現力が抜群なのにびっくり。印象が違ってめちゃかっこいい。
Super Candy Funk/入野自由
作詞/sooogood!
作曲/sooogood!
編曲/sooogood!
初聴でちょっと意味わかんなくなって混乱してくるくらいトリッキーな応酬なのにグルーヴ感がずっとあってオシャレ。声優ソングのカテゴリで片づけるにはもったいない。
摩訶不思議をダイスキダ/丹羽灯莉(CV.進藤あまね)
作詞/結城アイラ
作曲/神田ジョン
編曲/神田ジョン
全く知らない作品のキャラクターソングだけれど延々とループしてしまうくらい可愛くて、カテゴリではなくジャンルとしてのアニメソングの本質を突いたような構成と音色と展開とリズム感。ドラムのリズムの取り方がころころ変わるのがとても好き。
ソワレ/星街すいせい
作曲/岩見陸
まじで腰を抜かしたぶっ壊れ曲。流し聞きしてて最初のほうはあーはいはいこういう曲ねーとか思ってたらサビでひっくり返ってしまった。ほんとに何が起きてるかわかんなくて理解するために延々と聞いてしまった。サビの下への転調と原キーへ戻るあたりのシームレスさが怖すぎる。AメロとBメロも1番と2番でオケが全然違うし全部盛りで贅沢すぎる。サビの疾走感がエグいから落ちサビの後の拝啓ソワレのあたりの高揚感がすごい。4分弱で感情をここまで昂らせられるのほんとどうかしてる。ここ最近で完全にナナホシ作品に刺されまくってる。
楽の上塗り/CYNHN
作詞/渡辺翔
作曲/渡辺翔
編曲/eba
ebaさんのピアノのアレンジがかっこいい!!MVも奇麗だし、さわやかな曲に乗せて先の見えない不安な人生を歌うのが非常にCYNHNらしい。音域とメンバーの声質が合いまくってるので聞いててほんと気持ちいい。MVの落ちサビで背景のブルーシートが砕け散るところの解放感凄い。曲のサビで一番目立つフレーズが"人生"なのパワーワードで豪が深いの非常にいい。人生。
めっちゃオンリーユー/DIALOGUE+
作詞/竹内サティフォ
作曲/ONIGAWARA
編曲/ONIGAWARA
ONIGAWARA提供曲大好きマンなのでONIGAWARAがDIALOGUE+にはまってるのが非常にうれしい。「どうせマスクするしメイクなんて適当に済ましておけば」みたいに、現代的で時事的な感情を書くのがとても好き。田淵さんはどっちかというと普遍的な歌詞を書く方なのでこれも対比になってて良い。
ハンドメイド流星雨 SILENT ver./十五少女
作詞/平牧仁
作曲/平牧仁
編曲/平牧仁
応援してるボーカリストがこのコンテンツに参加するという情報を聞いて、過去作とかもいろいろ聞いてみたらこの曲が非常に刺さった。フレーズの繰り返しと音の重なりが厚くなっていくのがとてもきれい。オタクは軽率に転調で堕ちる。
熱波/fishbowl
作詞/ヤマモトショウ
作曲/ヤマモトショウ
編曲/ヤマモトショウ
ヤマモトショウさんが企画とかオーディションから全面プロデュースしてる静岡県のローカルアイドルで、名前はずっと知ってたし評判もずっと良いしヤマモトショウさんプロデュースなら外れはないとわかっていつつもずっと通ってなかったんだけど、腹を括って全曲一気に聞いてみたら案の定名曲ばかりだった。静岡ご当地だけあって静岡の名産をテーマにしていて、この曲は全国からサウナ好きが集まる名店サウナしきじをテーマにしていて、数年前に友人と行った景色も相まってテンション上がった。
作詞/田淵智也
作曲/田淵智也
4つ打ちのリズムとコーラスが気持ちいい。ポップでさわやかでノリがいいから中毒性がある。
大正毛断嬢/真壁寂室
作詞/真壁寂室
作曲/真壁寂室 / ヒバリタカチカ
編曲/ヒバリタカチカ
男性ボーカル版のずとまよみたいな技巧と仕掛けの凝縮。爽快感とノリの良さが気持ちいい。
最終兵器ディスコ/少年キッズボウイ
作詞/アオキコーシ、アキラ
作曲/アオキコーシ、アキラ、きもす
ラジオで流れてて1コーラスくらい聞いてビビっと来たのですぐ曲名を調べて聴いてみたらあまりにも好きすぎる奴だった。女性ボーカルと男性ボーカルとギターとベースとドラムとトランペットのそれぞれが主張が強いのにしっかりまとまっていて、大団円感すらある。このレビュー記事を読んでさらに納得があるというか、エネルギーの発散方向が戦争へのアンチテーゼみたいなポップの中にある音楽のエネルギーもある。俺が死んで葬式をあげてくれるとしたらこの曲をかけてほしい。火葬されるときにみんなで踊ってほしい。死ぬ時くらいみんな踊ってほしいし、死ぬ時くらい転調したい。
きっちーさん的良楽曲 2023年下半期編へ続く…
きっちーさん的良楽曲 2022年下半期
きっちーさん的良楽曲 2022年下半期編です。
曲に触れる時間が減ったせいか新規開拓枠が少ない気がするなぁ。世界にはまだ知らない音楽で溢れてるはずなのでオススメあれば教えてください。マジで。って前回も書いたけど今回も引き続きの状況でございます。でも書いてくと意外と量があって、今年もいい曲と出会えたなって感じです。相変わらず田淵智也さんと渡辺翔さんとAtelier LadyBirdさんに心をつかまれております。
キリグニア/CYNHN
作詞/渡辺翔
作曲/渡辺翔
編曲/eba
グループで初めての"ポジティブな意味での新体制"の曲。ユニゾンの声のバランスが絶妙だし、アウトロがめちゃくちゃ気持ちいい。ミノリンゴ歌うますぎンゴ。
どっきんふわっふー/KissBee
作詞/NOBE
作曲/happy machine
編曲/happy machine
たまたまYouTubeのおすすめで流れてきたアイドルYouTuberなんだけど、なんかおもしろくて過去回からずっと見ちゃってた夏。深堀ったら過去にいろいろあったのも知った上でのめり込んでしまった。多分グループの代表的な曲で、とにかくキャッチー。冒頭の部分はYouTubeのOPにも使われていて印象深い。特に深い意味のない語感の良い言葉の羅列みたいな歌詞なのに、Bメロで急にメロディアスになるの好きすぎる。音楽ってなんでもよくて素晴らしい。
SOS/雨宮天
作詞/上坂梨紗
作曲/下野隼
編曲/下野隼
歌声とメロディの相性がいい。リズムの取り方も好き。裏で暴れまくってるベースがかっこいい。落ちサビ前もカッコいいし、落ちサビのベースは動きすぎてイカれてるのに全体として調和がとれている感覚がして、サラッとすごいことされているのが痛快。発音がよくて一音一音がピタッとはまっているのが声優アーティストの力って感じがする。
作詞/大熊淳生(Arte Refact)
作曲/大熊淳生(Arte Refact)
編曲/大熊淳生(Arte Refact)
イントロからわかりすぎてる。キャラソンみたいな突き抜けた明るさとキャッチーさ。ニコ動を感じさせる中毒性もあるけど、現代っぽくバンドアレンジが効いててオケはめちゃカッコいいのが憎いね〜。こういう曲があることで声優さんが歌を歌う意味があるのがわかる。15年前に流行った電波ソングが令和に正当にアップデートされたらこんな感じなんだろうな。間を詰めたメロとセリフもありつつオケのクォリティーが高くて歌唱力と表現力もすごい。好きになっちゃう。
もうひとくち/楠木ともり
作詞/楠木ともり
作曲/ササノマリイ
編曲/ササノマリイ
低音の響きが気持ちいい。リリースカットピアノ使った曲は最近流行ってるし巷ではありふれてるのにやっぱり耳に止まってしまうのがオタクの性かもしれない。ドライブ中に大音量で聴きたい。車持ってないけど。
作詞/吉村彰一
作曲/吉村彰一
編曲/西野将哉
推しクリエイターのAtelier LadyBirdの吉村さんがアイドルのサウンドプロデュースをしているとは知ってはいたものの曲を聞いたことがなくて、今年のTIFの配信を見ていたらちょうど翡翠キセキさんが出ていたので見てみたらやっぱりとにかく曲がいい。毎度毎度気持ちのいいストレートなメロディを量産していてありがたすぎる。吉村さんの手癖がツボ。
impact/C;ON
作詞/cAnON.
作曲/cAnON.
TIFで話題になっていたから見てみたらこれはすごい。文字通りインパクトが大きい。まずメンバーにユーフォニアムとかサックスの奏者がいるしパフォーマンスの見た目の画力が強いし、曲もトリッキーで引きが強い。エンタメとしての完成度が高すぎる。アイドルとはもう違うのかもしれないけど、アイドルフェスでこれがいたら絶対に目を引く。
ずんだもんだわんだーらんど(feat.NEUTRINOずんだもん)
作詞/mustie=DC
作曲/mustie=DC
編曲/mustie=DC
NEUTRINOという音声合成ソフトの新作"ずんだもん”の非公式デモソングなんだけど、ずんだもんすごい…!!!純粋に曲調が好きなのもあるけど歌声が生々しくて可愛くて完成度が凄まじい…!!!サビの"あんニュイもあんハッピーも"の部分、メロディが好きだし、歌い方の表現力がマジで人間が歌ってるみたい。Aメロとかソフトの音声なんて言われないとわからないレベルだと思う。調声が神がかってる。ずんだもんかわいい。作者曰くAメロは無調声らしい。テクノロジーすごすぎる。
あれこれドラスティック(feat. 鈴木愛奈)/halca
作詞/田淵智也
作曲/林直大・田淵智也
編曲/林直大
イントロもAメロもBメロもサビも俺はわかってますよ感出してずっとニチャア…って顔しちゃう。初めて聴いたはずなのに何回も聴いてきたような感覚。メロディの遷移のツボの押さえ方が完璧。メロディの数が多いのに全部強くてそれぞれに癖を残しつつ、くどくないのが凄い。
ビューティーMYジンセイ!/樋口楓
作詞/安藤紗々
作曲/光増ハジメ
編曲/PandaBoY
乃木坂の与田ちゃんがプラモ作るドラマのオープニングがかわいくて曲もノリがよくてよく聞いてたんだけど、これ歌ってるのVTuberなんだ。もう顔出しもキャラ出しもしなくても地上波ドラマのタイアップがもらえるってすごい時代だ。
ソルベ/CYNHN
作詞/蒼山幸子
作曲/奥脇達也
編曲/清水哲平
キリグニアのカップリングなんだけど、併せて完全に名盤になってしまった。2サビでそのまま終わってしまう少し物足りない感じが曲の切なさに相まって何度も聞いてしまう。サビ頭の”愛かどうかわからないけど”の”あ”が”Ah”かと思ったら意味のある歌詞に繋がるの(伝われ)、これ実は音楽でしか感じられない感覚で、これこそ詩という文章が感情に訴えるために音に乗る意味合いとか必要性があるんだと思う。『夜間飛行』の時にもあった。同じ作詞者だ。蒼山幸子の世界観かもしれない。
オトノバ中間試験/UNISON SQUARE GARDEN
作詞/田淵智也
作曲/田淵智也
YouTubeで15周年ライブが無料配信していた時になぜかこの曲が異常に耳に残った。もっと前にも聞いたことあったはずなのにな。そしてなぜか1か月くらい毎朝通勤中に聞いてた。田淵凝縮されすぎ。なんかただ韻を踏むとかそういうことじゃなくて、このメロディにはこのフレーズが一番気持ちいいみたいなこだわりがあるんだと思う。日本語の面白さで遊んでるのが楽しくてカッコいい。
星空のララバイ(feat. 巻乃もなか)/Atelier LadyBird
作詞/Atelier LadyBird
作曲/Atelier LadyBird
編曲/Atelier LadyBird
イントロで名曲が確定しました。この訴求力のあるメロディを手札に大量に持ってるユニット、もうあとは世間に見つかるだけだと思う。
14平米にスーベニア/久川楓(CV.立花日菜)
作詞/八城雄太
作曲/emon(Tes.)
編曲/emon(Tes.)
アイマスサブスク解禁でこの曲ばっかり聞いちゃって、ショート版だと物足りずフル版買っちゃったよ。あまりにも良すぎるな。去年のアニソン派でノミネートされてたのか。サブスク無かったからスルーしちゃってたな。これを知らなかった期間があるのが悔しい。マジでこの可愛い曲と可愛い歌詞なのにオケがガチガチにカッコいい作りになってるのが圧倒的に好きだ。
"14平米にスーベニア"ってめちゃくちゃに強いパワーワードと綺麗なトップラインが重なっているから全サビ頭とサビの2回し目で毎回同じフレーズを繰り返しても飽きないしむしろ中毒性を掻き立てるような強さ。強い。
声優さん凄すぎる。キャラクターボイスとしての表現力が圧倒的だ。いろんな人もコメントしてるけど、同じ文字でも口の形とか表情が読み取れるような声で歌ってるのすごい。無表情で気怠そうな感じなのに明るくて楽しそうでかわいい。完全に命を吹き込んでいる。
マーガレット/avandoned
作詞/つるうちはな
作曲/つるうちはな
編曲/The Broken TV
Farewell, My L.U.Vの定期公演の配信を何気なく見てたらゲストの宇佐蔵べにさんがソロで歌っててすぐ調べた。いい曲。イントロが美しい。間奏で焦燥感を煽ってからの落ちサビのコード感、丁寧なアレンジがグッとくる。
1000万回ハグなんだ/DIALOGUE+
作詞/田淵智也
作曲/睦月周平
編曲/睦月周平
めちゃくちゃ良い曲。イントロとかAメロBメロ間の繋ぎとかポップなアレンジが好きすぎる。DIALOGUE+さんは相変わらず音域が広くて聴いてて気持ちいい。明るい泣き曲みたいなジャンルがとにかく好きなのかもしれない。やっぱり田淵さんは先の見えない未来を楽しみがちだし、メンバーの活動休止が相次いだり、なかなか全員揃わなかった2022年の終わりにこの曲を出してくるあたりが音楽の背景にストーリーが見えてグッときてしまったのかもしれない。1000万回ハグなんだそうです。
きっちーさん的良楽曲 2023年上半期編へ続く…
ミッドナイトパンキッシュ 歌詞
ミッドナイトパンキッシュ
作詞/ウェルツ
作曲/ウェルツ
編曲/ワツィ
イラスト/不澄
いつからどこから やってきたの
未来あるタラリラなんて言ってごまかして
不安しいお貸しに 嘘はつかず
徒然なる呉々も 新規性を見出せ
きっとそうだ あの頃は
出来上がりたての罠の中から
ケット・シーにお願い
捕まえて 尽かされて
東の空に沈む頃かな 違うかな?
パンキッシュ&シトラス
そんでFly Highなんて当たり前ってさ
つぶやいてぶっ壊して
狂えるほどにビターテイスト
ミッドナイト 今日はクラウドネス
それは間欠泉の向こう側ってば
開かれただけだから Ah
ピールライク"HELLO"
ファンタスティックなおまじない
スリーカウントまで待ちきれなくて
またちょっと躓いてから
立ちあがろうかな
うまくいかなくて泣き出して
救いを求めたりして
そんなこんな人生も甘く味付けしちゃうなんて
どうかな?
アンデッド&アンタレス
惹かる合切くらいはこの手の中へ
配分目分量で
譲れないことは ゼリーシプルに
遠近法はクラシカル
それじゃテンパったって上がれないんです
2人のアナレンマ Ah
パンキッシュ&シトラス
そんでFly Highなんて当たり前ってさ
つぶやいてぶっ壊して
狂えるほどにビターテイスト
ミッドナイト 明日もラウドネス
それは大団円のその先だってば
示されただけだから Ah
最後のメロウ それとシトラス
きっちーさん的良楽曲 2022年上半期
きっちーさん的良楽曲 2022年上半期編です。
曲に触れる時間が減ったせいか新規開拓枠が少ない気がするなぁ。世界にはまだ知らない音楽で溢れてるはずなのでオススメあれば教えてください。マジで。
ふゆびより/佐々木恵梨
作詞/佐々木恵梨
作曲/佐々木恵梨・中村ヒロ
編曲/佐々木恵梨・中村ヒロ
歌声シンセサイザーNEUTRINOのAIめろうというソフトを触ってみるときに、この曲の無調教で歌わせてみた動画があったので聞いてみたらこれはめちゃくちゃいいメロディじゃないか。弾き語りでも引き込まれるくらいサビのメロディが秀逸すぎる。
すきっ!〜超ver〜/超ときめき♡宣伝部
作詞/中村瑛彦(SUPA LOVE)
作曲/中村瑛彦(SUPA LOVE)
編曲/中村瑛彦(SUPA LOVE)
2021年のアイドル楽曲大賞の上位入賞曲。2018年にリリースした旧体制の時の曲が2021年にTikTokでバズって話題になった瞬間に現体制で再録してMVも取り直してとにかく話題に乗りまくってビジネス的に大成功した例だと思って感動した。運営がやり手すぎるな。古い曲がSNSでバズることは近年よくあるけど、ただおもちゃに使われるだけじゃなく、それを利用して知名度と利益を得られる立ち回りを自らしていった姿はかなり今の時代を反映した代表的な曲になったんじゃないかと思う。狙ってバズらせることは難しいしほぼほぼ不可能なんだけど、結果的にバズったものをどう利用していくかの教科書。
ミッドナイトパンキッシュ/ガレトコ
作詞/ウェルツ
作曲/ワツィ
編曲/ワツィ
とにかくめちゃくちゃ良いので聴いてください。
作詞/田淵智也(UNISON SQUQRE GARDEN)
作曲/田淵智也(UNISON SQUQRE GARDEN)
編曲/R・O・N
夏川椎菜さんのアルバム『コンポジット』が軒並みいい曲でめちゃくちゃ名盤。カッコ良くて可愛くてぶっ壊れてる曲だらけ。この曲は田淵。
ユーグレナはわかんない/美味しい曖昧
作詞/鈴木あくび
作曲/鈴木あくび
AかBのどっちかじゃなくて、全体集合を示した上で、その全てを肯定するような曲。ユニバーサルデザインな曲は令和のトレンドだと思う。ベン図が見える。聴いてもいいし、聴かなくてもいいよ。
サルネ!/リルネード
作詞/ヤマモトショウ
作曲/ヤマモトショウ
編曲/ヤマモトショウ
個人的に2022年アイドル楽曲大賞をあげたい曲。作詞作編曲もMVも衣装も振り付けもプロデュースも総じて天才。淡くてカラフルで、軽いけど重厚感のある、一見相反しているような要素を同時に共存させている感じがする。四つ打ちのリズムが気持ちいい。サビの振り付けがキャッチーで可愛すぎる。どう考えても2022年のアイドルソングの中では圧倒的にサル。
はじまりのセツナ/蝋梅学園中等部1年3組
作詞/杉山勝彦
作曲/杉山勝彦
編曲/杉山勝彦
トップラインがめちゃくちゃ強い。この強さはなんかなんとなくサスケの青いベンチを思い出した。圧倒的なメロディーの強さがあるので一回聞いただけですごい耳にこびりつく。これだけメロが強いならユニゾンよりコーラスとかハモリをもうちょっと強くしても良かった気がするな〜。
いいわけバニー/兎田ぺこら
作詞/岩見陸
いちいちツボを押さえていて丁寧な作りですごい。ボカロを通ってこなかったから知らなかったけど、ナナホシ管弦楽団作品を色々聴いてみて、こういうのを得意としてる方なんだと知った。時代が時代ならMOSAIC .WAVとかave;new projectと並んでいても違和感がないような作り込み。拍数が倍になったり半減したり目まぐるしいんだけど、その繋ぎの部分がめちゃくちゃウマくて気持ちいい。2Aのラップの入りと終わりの2Bへの繋ぎのところとか好きすぎる。
ハイライト・ハイライト/the peggies
作詞/北澤ゆうほ
作曲/北澤ゆうほ
編曲/the peggies、江口亮
言われないと気付かないレベルでしれっと転調しまくっているの、これはポップに装った技巧派の犯行。可愛くて軽いから一見気付かないけど実はすごいことしてね。サビのメロが表打ちでオケが裏打ちなのもノリが良くて耳触りがいい。
むにゃむにゃゲッチュー恋吹雪!/にゅーろん★くりぃむそふと
作詞/田淵智也(UNISON SQUQRE GARDEN)
作曲/田淵智也(UNISON SQUQRE GARDEN)
編曲/やしきん(F.M.F)
メロはめちゃくちゃ田淵。また7拍子とかやってるし。やしきんさん編曲もしっくりくる。ベースもしっかり暴れまくってる。いやでもこの歌詞を田淵さんが書いてると思うとびっくりする。口触りの良さとか、BPM早いのに歌詞のハマりがやたらいいところは田淵感あるんだけど、それにしても恋はメロンパン、恋はティラノサウルスとか可愛すぎる。そんなことを考えてたら聴きまくっちゃってたな。
ガガピーガガ/DIALOGUE+
作詞/古屋真
作曲/田淵智也(UNISON SQUQRE GARDEN)
編曲/中山真斗(F.M.F)
新曲やりますガガピーガガ。これもまたわかりやすく田淵感のあるメロディ。ここ半年の耳はほとんど田淵に支配されていたな。しかしサビのメロディが好きすぎる。「僕ら 綺羅 星のように」のところとか圧倒的に強い。「底抜けにハッピーなポップナンバー」が構成上オクターブ下のめちゃ低音になってるとこも好き。キャッチーなメロの中に唐突にこう強いメロを織り込んでくるのとかほんとすぐ堕ちるのですぐ堕ちた。YouTubeのコメントでUNISON SQUARE GARDENの『スロウカーヴは打てない』と交互に聴いてますってコメントがあって、めちゃくちゃ腑に落ちた。キャッチーなイントロ、キャッチーなサビ、メロの強いフレーズ、構成とかポイントポイントが似てる。編曲は別の方だけど、イントロのメロは田淵さんの案なんじゃないかなぁ。それもあって僕も交互に聴いてます。
きっちーさん的良楽曲 2022年下半期編へ続く…
きっちーさん的良楽曲 2021年下半期
きっちーさん的良楽曲 2021年下半期編です。
今期はかなり音楽に触れる時間が減ってしまったのだけれど、今期に知った曲のリピート再生率がものすごく高い。それくらいなんかグッときたというかお気に入り楽曲は多かったです。
夢の輪郭/虹のコンキスタドール
作詞/MEW
作曲/浅野尚志
編曲/ヒルネ逃避行
今年の上半期と合わせて虹コンのアルバムから3曲も選んでる…それくらい今年の虹コンのアルバムは名盤。リード曲の明るい夏曲から始まるアルバムの最後の曲に、このバンドサウンドながらしっかりとストレートに強いメロディーと歌詞を歌い上げるバラエティの豊かさ。普段ふざけたシーンが多いグループだからこそ最後にきっちり締めることでグッと引き込まれる構成が素晴らしい。この曲があって一気にアルバム全体を通して満足度が高くなるように感じた。
わがままハイウェイ/石動双葉(CV.生田輝)、花柳香子(CV.伊藤彩沙)
作詞/中村彼方
作曲/谷ナオキ(HANO)
編曲/谷ナオキ(HANO)
展開、ノリ、メロディ、どれをとっても素晴らしい。レヴュースタァライトの楽曲はその性質上、歌ものと劇伴の両方の要素を兼ね備えているのだけれど、本当に曲調で情景が浮かぶ描き方とストーリー展開がミュージカルというより組曲のようにコロコロと表情が変わって、それこそがレヴュースタァライト独自の音楽性となっているのこれ実はめちゃめちゃ新しいことやってないか?
特者生存ワンダラダー!!/天音かなた
作詞/田淵智也
作曲/田淵智也
編曲/佐高陵平(Hifumi ,inc.)
これぞ田淵智也提供曲と言わんばかりの田淵印マシマシの高濃度曲。Bメロのラインとかリズムの取り方とか、こういう手癖みたいな部分が個人的にクリーンヒットしまくり。田淵智也提供曲あるある:2番Aメロで壊れたり顕著な変化をつける、1番と2番でサビの入り方を変える、2サビ後ノータイムでCメロ入って間奏の流れ、明るいメロディには切な目のコードを当てがち、〜なんだよなって問いかけがち、堅い言葉を砕けた口語に落とし込んだ造語を多用しがち、落ちサビのベース荒ぶりがち。他で聞いたことあるような要素を全部やって役満ソング。
歌詞で言うと田淵さんはあんまり時事的なことは言わず普遍的な歌詞が多いけど、この曲の時事ワードは歌い手の要望とのことで納得。
あと、この歌い手のVTuber、天音かなた氏、耳に病気を患っているそうで、仮歌を完全モノラルで渡したり、それを汲んだ歌詞を当てたりと、そんなエピソードを知った上で聴き直すとさらに奥行きと重量を感じられる。
謎解きはキスのあとで/DIALOGUE+
作詞/竹内サティフォ
作曲/ONIGAWARA
編曲/ONIGAWARA ,伊藤翼
竹内サティフォ氏の書くアイドルソングはほんとにかわいいな。桜エビ〜ず(現 ukka)の「それは月曜日の9時のように」を彷彿とさせるようなキャッチーなサビのリフレインがめちゃめちゃに気持ちいい。DIALOGUE+さんは田淵智也氏が音楽プロデューサーを務める声優ユニットで、田淵さん以外がこうして楽曲提供することもあるけれども、この曲は初めて田淵さんから修正とかの要請なく変更なしでOKが出たという話もあるくらい、ストレートにいい曲。
「迷宮入り確定ロマンス謎とっ」っでブレス入れるところ愛おしいほどに好きなんだが。
フグ/どぶろっく
作詞/江口直人
作曲/江口直人
これはお笑いの歌ネタだしそんなことはわかっているからこそこれ以降の感想は無意味なんだけれども、それにしてもいい曲すぎる。ただひたすらくだらないことをやってるんだけど、それを乗せるストーリーには哀愁があって、結局のところは失恋して1人で泣いている男の心情みたいなもので。終わった後の余韻の作り方が上手い。やっぱりカノン進行なら名曲になるみたい。メロディもキャッチーでずっと下ネタの比喩を言っているからお笑いとして周りはこの曲を笑って聞くんだけれど、これを歌う人物の心情は純粋な悲しさと切なさなんだろうなぁと思うと、いや、これは歌ネタだから評価すべきは面白いかどうかなんだけど。いつか歌ネタというトピックについてまとめて書きたい。
ペットボトルキャップ/OKARAKO
作詞/岡田康太
作曲/モテギスミス
お笑い芸人の岡田康太と女優の瑞生桜子のデュオによる曲。岡田康太氏のレギュラーラジオ番組を聴いていたら曲の存在を知り、どんなもんか聴いてみたら予想以上に良かった。岡田康太の素朴で取り繕わない関西弁の素材がそのまま生かされていて良い。語感が良くてメロディもキャッチーだから耳に残る。『片付けの最中 資源ゴミは来週 君の休みは明日だよな』って歌詞が秀逸。作業中にふと考えてしまうような情景と心情の描写が上手い。
竜人くんが大好きです♡/イヤホンズ×内藤るな・高井千帆・平瀬美里(ex.ロッカジャポニカ)×清竜人
作詞/清竜人
作曲/清竜人
編曲/鈴木俊介
今年ねもぺろに竜人くんが楽曲提供していて、それがかなり清竜人25を思わせる作りで、やっぱりあの感じが凄い好きだったので竜人くん提供楽曲をまとめていたらこんなめちゃくちゃ強い曲があっただなんて、もっと早く知っておくべきだった。それくらい好き。
声優やらアイドルやらとコラボしてちゃんと可愛い曲を歌わせているけど内容は全編竜人くんが主役の曲ってもうさすが竜人くん。”好きな男の子に可愛く見られたい女の子”をこういうアプローチで表現できるのは竜人くんしか知らない。アイドルになんてこと歌わせるんだって歌詞でも清竜人という音楽ジャンルだから許されるみたいな境地。
イントロAメロBメロサビと全部リズムがめちゃめちゃ良くて、つい体が動いてしまうノリの良さ。あとメインボーカルに対するハモリのコーラスの入れ方が竜人くんっぽい。
徒然Pieces/Re:A project
作詞/Lemm
作曲/Lemm
編曲/Lemm
このサビの入り方だけで120点。『綺麗事は嫌いだけど』の裏のオケと直後のブレイクがハイパースタイリッシュ。提供のLemmさんはボカロPの方だそうで、音の作り方が丁寧。エレクトロで重め、フュージョン感のあるサウンドに、歌声は無表情でクールなんだけど、時折垣間見える可愛さの塩梅が上手い。
幸福なわがまま/三月のパンタシア
作詞/みあ
作曲/堀江晶太
編曲/堀江晶太
サビの転調が気持ち良すぎる。全サビで毎回転調するって曲はたまにあって、半音上がる転調っていう違和感が高揚感になってさらに盛り上がるんだけど、やっぱりその分同じだけ半音下がって元の調に戻る瞬間があって、そこは盛り下がりがちになるんだけど、この曲は違和感なく半音下げるのが凄い上手い。半音下がるタイミングで敢えて音数を減らしたりワンフレーズだけ落ち着かせたりするけど、すぐまた音数を増やして勢いをつけるから盛り下がる感覚より、ちゃんと助走段階に入っていったような感覚に近い。初めて聴いた時転調に気づかなくて混乱したくらい。
エンターテイナー/Rain Drops
作詞/じん×堀江晶太
作曲/じん×堀江晶太
編曲/じん×堀江晶太
musicるTVの月間OPでなんとなく聴いたことはあったけど、10月のアニソン派!イベントで絶賛されていたので改めてちゃんと聴いてみたらなんだこれは凄すぎる。流れるような爽快感、オールスター感とパレード感、そして男女混声を活かした音域の暴力と攻撃的な転調、人間が歌うことを想定していないんじゃないのか?と思うパートがありすぎる。聞きどころとなるポイントが多くて楽しい。サビがめちゃくちゃ気持ちいからこそサビをすごい焦らされて、落ちサビの転調で燃え尽きるんだよな。
勇敢JUMP!/Peel the Apple
作詞/星部ショウ
作曲/星部ショウ
編曲/武藤星児
オドぜひ月間EDで流れてきて、その数秒の間だけでもなんかやたらと耳に残る。あとで調べてみたら鬼才・星部ショウ氏の仕業だった。キャッチーで耳に残る中毒性を短期間でポンポン量産できるの凄すぎるし、いよいよハロプロ外のアイドルグループにも本格参入してきたかと思うととてもアツくなる。
自分賛歌/≠ME
作詞/指原莉乃
作曲/長沢知亜紀、永野小織
編曲/めんま
指原さんがプロデュースするアイドルグループの楽曲。強いメッセージ性を持っていて、歌詞が評価される曲を与えた指原さんは凄い。無闇な「頑張れ」は首を絞めるという現代だからこそ、頑張れとは言わず、ただひたすらに肯定してくれるという、上手いなぁ。歌詞割りで個人の見せ場をみんなに作っていたり、ソロの歌唱部分を印象付けたりと、48グループを卒業した指原さんが今こういうグループをプロデュースしているんだと思うと、指原さんから≠MEへのメッセージにも感じられる。
この曲が入ったアルバムに収録されているてゆーか、みるてんってなに?って曲はヒャダイン提供曲のようなおもちゃ箱みたいで(実際は作編曲はyuma氏)、振り幅がすごい。ちゃんと職業アイドルを全うしていて、これを期に色々調べてみようかなと思った。
Fight oh! MIRAI oh!/星見プロダクション
作詞/Q-MHz
作曲/Q-MHz
編曲/Q-MHz、伊藤翼
このアルバムを流し聴きしていて初めてこの曲を聴いた時、いい曲だな〜と思いつつ途中からあれ?田淵っぽくね?と思って調べたらQ-MHz作品だった。しかし聞けば聞くほどに田淵解像度が高くなってきて、いやこれ作曲ほとんど田淵さんがやってんじゃないのかってくらいメロディもリズムも構成も田淵節が利いてる。サビの『面白い明日なんて』のメロディなんて本当に秀逸だし、2サビ前の『そうと決めたら一直線』のとこのリズムの取り方が絶妙すぎる。1番との対比で変化を与えつつ良い意味でテンポを狂わせられながら反動をつけてサビに入るのが気持ちいい。
この曲は各所でDIALOGUE+っぽいと言われていたんだけど、声質が似ているのとか上でも書いてた田淵智也あるあるに加えて、複数人で歌うように構成された曲をDIALOGUE+に多数提供していて、さらにその代表曲とも言える「はじめてのかくめい!」と同じような構成展開をこの曲でもしているから、イメージが被るのかなと自分の中で納得した。確かに似ている要素はあるものの、劣化版とか二番煎じにならず、田淵印の箔を付けつつ名曲を量産していけるの凄いな〜。
MacGuffin/ZOMOZ
作詞/Decimal Aja
作曲/SYOKEN
編曲/ZOMOZ
軽めのサウンド、リズムも軽快なところに乗る歌詞の語感の良さが気持ちいい。日本語詞の良さが詰まっていて、つい声に出して発音したくなるような曲。歌声も映像も裏で流れるキーボードのラインもめちゃくちゃお洒落。危うく永遠にリピートしてしまうところだった。
レア/CYNHN
作詞/渡辺翔
作曲/Kan Sano
編曲/Kan Sano
CYNHNさんの新曲かぁって初めて聴いた時に構成と展開に物凄いびっくりした。Bメロ後の、この次絶対サビくるだろってとこで肩透かしを食らってキョトンとしていると急にいつの間にかサビに入っていて混乱しているうちに2番が始まってしまうし。それを学習して次こそはと2番を聞くもBメロのあとでぶっ壊れるしやっぱり急にサビになってるし混乱したままに曲が終わってしまった。本当に意味がわからない。聴いていて引っかかるようなフックが明らかに多い。トリッキーが過ぎる。
あとMVのメンバーの皆さんの作画が良いですね。無機質だけど綺麗なロケーションも素敵。振り付けも過去作オマージュであったり、今回もまた渡辺翔さんの時間軸シリーズの一つっぽくて、そういうところはCYNHN作品っぽさが確立されていて良いな。
エブリデイ夏/さよならステイチューン
作詞/竹内サティフォ
作曲/ONIGAWARA
編曲/ONIGAWARA
いやほんとにサティフォくんの書くアイドルソングが可愛い。キメもリズムの取り方も気持ち良いし、落ちサビ前の全く掛かってない謎掛けのようなものも最高すぎる。さよステあんまり知らないけど歌い方の表現と声質の個性も素晴らしくて、王道クラシカルなアイドル感があって良いな。
きっちーさん的良楽曲 2022年上半期編へ続く…
きっちーさん的良楽曲 2021年 上半期
きっちーさん的良楽曲2021年上半期編です。
今年に入ってから音楽を聞こうとする時間はさらに減ってきてしまった気がする。そうなっていくと知ってるアーティストの新譜くらいしか新たに知る曲がなくなっていくので、より一層普段の生活の中で耳にする音楽へアンテナを張らないとなぁとは思っています。この半年で趣味でDTMを軽く初めてみたので、それきっかけに改めて自分が好きな音楽ってどんなだろうって考えることもできました。それが自給自足できるのかは別として。
そんなここ半年で知った曲たちです。
I see.../乃木坂46
作詞/秋元康
作曲/youth case
編曲/佐々木博史
アイドル楽曲大賞2020メジャー部門で3位にランクインしたとのことで、上位曲プレイリストを聴いていて知った曲。白石麻衣さん卒業曲の「しあわせの保護色」のc/wとして収録されていて、乃木坂46の4期生楽曲。A面を差し置いてこの曲が上位ランクインしていたのは、”SMAP感”としてとても話題になった影響が大きい。そう言われて聴いてみると確かにSMAPっぽいというのはわかる気がする。実際SMAPのあの曲っぽいとは言われていないあたり、こういったソウルやファンクっぽさをポップスに落とし込んだような楽曲が”SMAPっぽい”という国民の共通認識になっているのが面白い。4つ打ちが気持ちいいディスコナンバーで耳に入りやすくてノれるメロディーと曲調に中毒性がある。
Step by Step/サンダルテレフォン
作詞/千葉”naotyu-“直樹
作曲/千葉”naotyu-“直樹
編曲/千葉”naotyu-“直樹
こちらはアイドル楽曲大賞インディーズ部門18位の楽曲。嵐やキンプリのようなキラキラした王子様感のある爽やかな印象の楽曲。曲調と展開がとても好き。Aメロに繰り返しがない分、Bメロがちょっとサビっぽい&Bメロ頭でタイトル回収があるので、初めて聴いた時、Bメロに相当する部分がサビかと思ったので、その後さらにしっかり盛り上がるサビで心を掴まれた。2019年デビューだそうで、1st EPから楽曲大賞上位ランクインが何曲かある注目株。正直歌唱力とダンスにまだ伸び代があるので、今後実力と体幹を付けていけばかなり光るものを感じる。
Magic All Night/サンダルテレフォン
作詞/ちばけんいち
作曲/ちばけんいち
編曲/ちばけんいち
同じくサンダルテレフォンから、雰囲気は一転、こちらはハロプロっぽさを感じる。歌謡ポップディスコ調にしっかりと一人一人の歌声を聴かせるメロディがグッとくる。楽曲提供のちばけんいち氏はStep by Step提供の千葉”naotyu-“直樹氏と兄弟関係にあり、凄いクリエイター兄弟が制作に関わっているというのもあって、今後が楽しみ。
Dancer in the night/ばってん少女隊
作詞/KAKUWA
作曲/KAKUWA
編曲/久下真音
本格的なブラックミュージックで、楽器の音とグルーヴが生々しくて迫力を感じる。少し気怠そうな歌声と表現力も良い。趣向の傾向としてギターのカッティングとアイドルの歌声っていうコントラストを軽率に好きになっているのかもしれない。
シャイニングスター/魔王魂&森田交一
唄/詩歩
作詞/森田交一
作曲/森田交一
編曲/森田交一
新しい音楽の形かもしれない。友人に紹介されて初めて知ったのだけれど、YouTubeのMVの再生数は1000万回を超えている超有名曲。YouTuberが好きな人なら一度は聞いたことがあると言われていて、なぜかと言うとこの曲、フリー素材として公開されていて、そのためにいろんな動画で使用されているらしい。音楽とお金の話は最近さらに話題になっていて、買ってくれないとお金にならない、違法ダウンロードでは聴かないでほしいと叫ばれる中で、自ら無料で公開して、それがあまりにも良いものだから再生数による広告収入も入ってくるんだろう。仕組みとしては、無料公開で多くに人に知って使ってもらって、知名度を集めた上で作曲依頼受付もフリー音源サイトでしていること+広告収入なんだろうか。作品を売らずして成り立つビジネスが既にあるというのを今更ながらに知って、これはやられたと思った。特に最近はYouTubeやSNSで音楽が拡散されて話題になることが多いし、それによってクリエイターにお金が入るなら音楽を買わなければいけないというシステムはもういらないのかもしれない。もちろん見合うだけの良い作品であるという前提だけれど。
シャイニングスターはもう王道も王道のストレートをしっかり貫いてくる名曲。よくある構成といえばそれなんだけど、伸びやかで爽快なサビと、それを盛り上げるBメロまでの流れとか、ブレのない透明感のある歌唱とか、全てのバランスがいい。これがフリー音源とは。
こんなハズジャナカッター!/BEYOOOOONDS
作詞/星部ショウ/野沢トオル
作曲/星部ショウ
編曲/星部ショウ
昨年ビタミンMEで激推ししてたBEYOOOOONDSさんの新曲。この曲はBEYOOOOONDSのこれまでと今の位置付けをコミカルに歌う曲で、アイドルだというのに毎回MVで寸劇とかやらされて、こんなはずじゃなかった…というギャップから始まる。
1番では歌詞中に目標の対象としてハロプロの歴代グループを連想する歌詞が盛り込まれているのに対して、2番では他事務所のグループまで取り入れられている。10年前くらいのAKB48が爆発的にヒットした時にももクロやでんぱ組が対当してきて、アイドル戦国時代と言われた時期を経て、個性を出さねば生き残れないみたいな今のアイドルの形をものすごくポップに表している。新時代への転換と一端の決算を感じる。こういう曲をハロプロのグループがやってくるのが熱い。
勘ぐれい/ずっと真夜中でいいのに。
作詞/ACAね
作曲/ACAね
編曲/100回嘔吐, ZTMY
短いフレーズの中での音域の上下移動が凄い。音域がめちゃくちゃ広いのに、低いところも高いところも全く苦しそうじゃなくさらっと歌っているあたりにボーカルの技術を感じる。”転回を嫌い”のメロディーが短いけど究極にキャッチーなフレーズになっている。2番Bメロとか裏で鳴っているピアノとかギターが荒ぶっていて、でもその不協和音すら調和させていくのが聞いていて気持ちいい。あとサビの裏で鳴ってるピアノがめちゃくちゃ好き。
乱数調整のリバースシンデレラ(feat.彩宮すう(CV.竹達彩奈))/粗品
作詞/粗品
作曲/粗品
編曲/粗品
この曲を知らなかったらまずMVを最後まで見てほしい。
霜降り明星の粗品が製作したという曲。コロナ禍で出来たおうち時間でDTMを始めましたってレベルじゃなくてびっくり。去年の夏くらいに初音ミクを使った曲を数曲アップしていて、その頃は誰かに歌ってもらうとかは考えてないですねぇとか言ってたのに、半年でここまでになってしまうのか。凄すぎる。
お笑い芸人ならではというか、やっぱりただの曲ではなくて、音楽と歌詞と映像が揃って初めて完成する作品と、歌詞に意味とストーリーを持たせながら、仕掛けとフリを作ってオチをつけるとか、これは相当練った大作だと思う。
ガラスの靴の合う相手をシンデレラ側が探すというリバースシンデレラ、乱数調整によって強制的にトゥルーエンドに持っていくというストーリーと、曲タイトルの意味の整合性といい、エンターテイメントとして素晴らしい作品。
magical mode/花澤香菜
作詞/やぎぬまかな
作曲/神前 暁(MONACA)
編曲/Oliver Good(MONACA)
花澤香菜氏の歌声は唯一無二だし、だからこそ、花澤香菜の声という楽器を組み込んだような調和が素晴らしい楽曲。花澤さんの代表曲の一つであるところの恋愛サーキュレーションの作曲、神前暁さんが今回も作曲をつとめたということで話題にもなった。作詞は元カラスは真っ白のやぎぬまかな氏。中国版ZOZOTOWNのタイアップもあるということで所々に”ぞ”を意識した歌詞にもなっている。キラキラしたサウンドに乗る花澤さんの歌声が本当に素晴らしい。歌声もコーラスも溶け込み方が凄くて本当にリズムとメロディを刻む楽器みたい。この楽曲に関するやぎぬまかな氏のブログ記事もめちゃ良かったので記録しておきます。
神様はじめました/ハナエ
作詞/真部脩一
作曲/真部脩一
編曲/真部脩一
今年上半期くらいから趣味程度というかお遊び程度にDTMなるものを初めてみた。まだ全然思うようには出来ないんだけど、作れたら良いなの理想系の一つとして、音楽を好きになるきっかけの相対性理論っぽい曲を自給自足できたら面白いなと思って、その相対性理論っぽさってなんだと調べてる時に出会った曲。
個人的に好きな”相対性理論っぽさ”の答えは、相対性理論初期の楽曲制作者の真部脩一氏の作る曲というところにあった。確かに言われてみれば、真部さんが相対性理論脱退後にプロデュースしたタルトタタンとか集団行動とかも同じように好きだったのに、逆になぜそこに気が付かなかったのか。
神様はじめましたは今までスルーしていたことにめちゃくちゃ後悔するほどの名曲。歌い出し、”女の子はじめました”から始まって、”神様はじめました”で終わるのがめちゃくちゃお洒落。次はどうなるのか展開が全然読めない上に、ポップで可愛くてお洒落で不思議で不気味という、真部サウンドの全部を凝縮したような贅沢。中毒性が凄い。
bamboo-2/NeneNone
作詞/真部脩一
作曲/真部脩一
編曲/
こちらも真部さん提供曲プレイリストから知った。この曲も歌い出しと締め方がお洒落で素敵。BメロがBメロとは思えないほど疾走感と切なさがある。語感が良くて掴みどころのない不思議な歌詞と歌声のマッチングが素晴らしい。言葉遊びとメロディーの使い方に真部サウンドの良さが色濃く出ている。理性が重要 ガマンガマン
世界の中心で虹を叫んだサマー/虹のコンキスタドール
作詞/NOBE
作曲/村カワ基成
編曲/村カワ基成
虹コンが与えてくれたアイドル界への希望と決意。新体制となって初の夏曲。恒例となった虹コンの夏曲で、現代においてアイドルが水着でMVを撮るというストロングスタイルはそのままに、毎度お馴染みWサビがあったり展開も多いんだけれど、今年の夏曲は例年と一風違う。それが新メンバー加入による新体制のためである。マジでこれ読んでくれたらその後にMV見て欲しい。
コロナが流行って一年以上経った。アイドル業界はライブ収入の占める割合が多いということもあって、ライブができない状況が続き、グループの解散やメンバーの卒業ということが多くあった。虹コンもその渦中の一つで、虹コンの歴史の中で一番長かった12人体制が昨年末と今年の頭でのメンバーの卒業で、一旦の区切りとなった。僕が虹コンを知ったのが12人体制になった後だったので、ついに虹コンも…と寂しい気持ちになった。
その後今年の4月に開催された虹コンのワンマンライブで新メンバーのお披露目があった。その新メンバーというのが、3月で現体制を終了したグループWILL-O’の元メンバー桐野みゆ氏、そして4年前に虹コンを卒業した大塚望由氏だった。2人ともアイドル再始動、大塚望由さんに至っては卒業した元メンバーの復帰というメジャーアイドルではなかなか聞かない報告だった。初期から虹コンを応援していた人はどう思っているのか正直なところはわからないけど、純粋に虹コンファン、アイドル業界を応援するファンにとっての希望になったんじゃないかと思う。
アイドルを応援するものにとって推しの卒業というものは避けては通れないものだけれども、アイドル復帰という事実、こういう希望を与えてくれたことが純粋に嬉しかったし少し救われた気になった。
そんな背景があった上での今年の夏曲は、過去の夏曲の歌詞や振り付けをこれでもかというほど盛り込まれて、区切りと再始動を強く意識させるものになっている。語感だけ良くって深い意味はなかったはずの歌詞にも、時間と経験を経て深い意味を持たせるだとか、歴史をもった音楽は強い。
あと、コロナでなかなか外出ができないという情勢と、夏といえばこういう思い出だった!というイメージとしての夏がうまいことリンクしていて、今年の夏曲は、一夏だけではない長い時間軸を感じさせている。
リーダーの的場さんが新メンバーオーディションに際して、「決して楽じゃないし、正直つらいことも多いと思うけど、前に進むために共に戦ってくれる人を募集します」的なことを言っていたのが印象深いし、落ちサビの歌詞「もう私たちは止まんないんだ」で1期生がアップになるところなんて狙いすぎも狙いすぎだけど、そんなん良いに決まってるし、2サビの大塚望由氏のソロパートの歌詞「例えば離れても何度だってちゃんと会える 帰ってくる場所はここだって歌わせて」が全ての人類へのプレゼントだと思う。
あとは、純粋にメロディが多くて贅沢。サビ中も繰り返しがないし、2番AメロBメロが1番とは別物だし、1曲のボリューム感が凄い。1サビから切ないコードを多用してるのも贅沢。よく落ちサビだけこういう展開にするのはありがちかもだけど、それを1番からやってのけて、しかもちゃんと落ちサビはそれを超えるものを持ってくるという強気で攻めまくっている曲。だからこそ決意の側面も音楽的に感じられるんだろうな。
どれだけ紡いでも感情は語りきれないので、リーダーの的場華鈴さんと虹コン再加入の大塚望由さんのブログ記事を貼って終わりにします。
美味いものファンクラブ/虹のコンキスタドール
作詞/前山田健一
作曲/前山田健一
編曲/浅野尚志
これぞアイドルソングの至高。ヒャダインさんのよく言ういわゆるトンチキな曲。変な曲と変な振り付けを全力でやる、これぞアイドル、そうそうアイドルってこんなのだったよなと思い出させてくれる。「ごめん。私、美味いものファンクラブなの…」ってセリフが本当に変な世界観を端的に表していている。変な曲だからわかりにくいけどこの曲はめちゃくちゃ難しい。キーも広いしリズムも複雑で唐突に転調するし、それでいて可愛かったり力強かったり、表現力とキャラクター性を求められている。凄すぎる。個人的にこのライブ版のアレンジが狂おしいほどに好きです。
ファンクラブとファンク調がかかっているのか知らんけど、ファンク調大好きマンとしてはこんなん好きになるに決まっている。最近アイドル界隈でポップファンクが流行っていてとてもいい流れだと思います。
BEYOOOOONDSも虹コンも12人という人数でありながら、1曲の中に全員の見せ場があって、歌詞割りも偏らず大体均等くらいになって、コミカルに、底抜けに明るく、漠然と応援歌を歌うというスタイルであるの、個人的に抱いているこれぞアイドル像に一番近い。モー娘。の恋愛レボリューション21あたりとか、AKB vs ももクロでんぱ組みたいなアイドル戦国時代と言われ始めた時のアイドル像のそれと近いと思ってる。アイドル戦国時代勃発後から、さまざまなコンセプトアイドルが乱立して、特に坂道グループが最近のアイドルのスタンダードとして扱われることが増えてきた気がする。その中で、ストロングスタイルで戦っている(と個人的に思っている)BEYOOOOONDSと虹のコンキスタドールには2020年代のアイドル界で活躍して欲しいと思っています。
不健康社会/高橋李依
作詞/mitoha
作曲/永井葉子
編曲/TOPICS.LAB
ドラマ「ガールガンレディ」の主題歌「U撃つ」が凄い良かったのでアルバム「透明な付箋」を聞いてみたら名曲揃いの名盤だった。特にこの曲はピアノとベースが気持ちよくて中毒性がすごい。”あ、そっか、病気なんだこれ”という言葉の持つリズムとメロディをコードに乗せることで音楽にして、ストーリーが膨らんでいくのが期待感を高めている。このフレーズもそうだし、その他各所に日本語のアクセントとか言い回しの元々持っているリズムやメロディをそのまま音楽にしていて、日本語詞の面白さが形になった作品に感じた。こういう同じセリフでも言い方とか表現で違う感情を表現できるのは声優ならではという感じがして、声優がアーティストデビューする意味を感じられて良い。あと、”あ、そっか、病気なんだこれ”に対して落ちサビ後の”あ、そっか、私なんだこれ”は転調後でセリフ部分も実はキーが高くなっていてこれめちゃ繊細で凄いことしていて震えた。
愛で溢れたい/HIMARI feat. せいや
作曲/小林壱誓、穴見真吾(緑黄色社会)
編曲/soundbreakers 、穴見真吾(緑黄色社会)
霜降り明星の冠番組「霜降りバラエティ」内の企画、”令和のアグネス・チャンを探そう”にて優勝者に提供した楽曲。サポートに緑黄色社会のメンバーがついたのもおもしろい。想像以上に近代的で、独特な言い回しも気持ちよくて、しっかりとキメにきている。この上半期で霜降り明星がそれぞれで(歌ネタではなく)楽曲プロデュースみたいなことしていて末恐ろしい。
2021年下半期編へ続く…