きっちーさん的良楽曲 2020年下半期
きっちーさん的良楽曲2020年下半期編です。
音楽聞く時間はめっきりと減ってしまって、この良楽曲紹介も続くかなぁと思っていたのに、今回もめっちゃ長文になってしまった。
音楽は世界を救うと思ってるよ。マジで。
というわけで、某ウイルスのせいでほぼ引きこもっていた下半期で出会った曲たちを紹介します。
サマーとはキミと私なりっ!!/虹のコンキスタドール
作詞/NOBE
作曲/村カワ基成
編曲/浅野忠志
毎年恒例となった虹コンの夏曲。今回も村カワ基成節が存分に炸裂していて、特に落ちサビの転調、その後に新たなメロディーのサビが来る「Wサビ」の構成が効きまくっている。ただでさえサビのキーが高いのに半音上がる転調で引き込まれ、Wサビはそれを凌駕するキーの高さと疾走感のあるメロディーでさすがに最高潮にさせられてしまう。落ちサビの鶴見萌さんのパート、”何度も(×6)夏を超えたから”、この曲が虹コン6周年時の曲でもあって、めちゃポップに歴史と展望を見せてくれる歌詞とMVがエモい。
ゴッドソング/バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI
作詞/みさこ
作曲/田中秀和
編曲/田中秀和
某バラエティ番組の月間EDテーマに起用されていて、その数十秒で圧倒的に引き込まれてすぐにYouTubeで聴いてしまった曲。アニソン界の鬼才でヒットソングメーカーの田中秀和氏が作編曲を手掛けていると知ってえらく納得した。サビのメロディが圧倒的に秀逸すぎてめっちゃ耳に残るし中毒性が高い。オケに音がめちゃ多くて間奏は荒れ狂ったりアウトロでは意外とバンドサウンドに戻ったり、落ちサビではコードが変わったり、どこで切り取っても同じ個所が無いような構成が繰り返し聞きたくなる。
完全無敵あいうえお/chuLa
作詞/zactori
作曲/zactori
編曲/zactori
これも某バラエティ番組の月間EDで知った。そうそうアイドルってこういうのでいいんだよ。(悪い意味でなく)決して歌唱力が抜群というわけでもなく、見た目が千年に一度の造形美ってわけでもなく、曲としてもテンポが速くてノリが良くて、落ちサビはしっかり転調して盛り上げて、よくある感じと言ってしまえばそこまでだけれど、なのになぜか最後まで見て聴いてしまう謎の魅力というか、そういった要素の重なり合いがどうにも気持ちよくハマっていた。絶妙にダサい歌詞とMV、謎に耳に残るメロディ、どことなく懐かしさがあって好き。
四月のDreams come true/BATON=RELAY
作詞/zopp
作曲/Atelier LadyBird
編曲/Atelier LadyBird
この良楽曲紹介でも度々名前を出している音楽制作ユニットAtelier LadyBirdさんの提供曲ということで聴いてみたらまたこれが良楽曲ときたもんだ。オケのリズムが好きすぎる。今年の3月にリリースされたアプリゲームのキャラクターソングだそうだけれど、コロナウイルスの影響をモロに受けて、曲の収録が中断したりライブが中止になったりで、7月にはサービス終了となってしまったそう。せっかく実力のある音楽クリエーターをそろえて良曲揃いだったのに、タイミング悪くその初期投資が回収できなかったのかと思うとたいへんかなしい。キャラクターのことは全く知らないけど、声優さんの歌唱が特徴的で歌からキャラが立ってて良い。
Rocket Queen feat. MCU/TEAM SHACHI
作詞/新藤晴一
作曲/本間昭光
編曲/本間昭光
なんか前にロックマンとTEAM SHACHIがコラボしてゲームができるサイトがあったなぁと存在は認知していたけど、ちゃんとは聞いていなくて、ある時に公式のライブ映像を目にした時に軽く衝撃を受けた。もっと早くちゃんと聞いておけばよかった。ロックマンシリーズを全くやったことがないけど知ってるあのメロディから始まって、ブラスが重なって、Aメロ→Bメロで弾けてサビでもっと重厚になって、展開が本当にアツい。静と動、緩急の使い方が上手すぎて目を離す隙が無い。ライブではメンバーの坂本遥奈さんがラップパートやってるし生ブラスだしで迫力が凄い。TEAM SHACHIはこのブラス民と呼ばれるブラスバンド隊を引っ提げてライブやってるっていうのをこの時に知って、エンターテイメント性の高さに驚いた。ブラスバンドっていいよね。
ビタミンME/BEYOOOOONS
作詞/児玉雨子
作曲/星部ショウ
編曲/板垣祐介
聴くビタミン剤。アイドルとして、企業タイアップソングとして、どこをとっても100点すぎる。近代アイドルの定義は広義で、歌って踊ればアイドルみたいなところがあるけれど、そもそも”アイドル”としてのアイデンティティとは元気で笑顔で楽しくて見てる人をも元気にするような人のことだと思っていて、この曲はそのアイデンティティ・アイドルの部分がめちゃ色濃く出ていると思う。そのイメージと、ビタミンカラーの強い野菜ジュースのタイアップなんてそもそもがベストマッチすぎる。
児玉雨子氏の歌詞の切り取り方がめちゃめちゃ秀逸で、スーパーモデルになる唯一の方法は地道な毎日の積み重ねなんて言ったり、偏りがちでバランスが大事という栄養を彷彿とさせるワードを日常生活の事柄で例えたりと、ただのビタミンの曲じゃなく、普遍化された応援歌としての側面が強くて、これがまたアイデンティティ・アイドルの曲として合いまくってる。
メロディも秀逸だし合いの手も多くて、セリフパートもかわいいんだぞい。
BEYOOOOONSはMVが面白いと話題になっていて、この曲も例外でなくMVがめちゃめちゃ良い。設定としてはBEYOOOOONSのデビュー曲であり代表曲でもある「眼鏡の男の子」のMVの登場人物が、その生活をビタミンの精に応援されているといった感じで、全員が1人2役やっている。チアのイメージがぴったりだし、セットがめちゃポップで可愛い。みいみが可愛い。
MVの曲終わりに、このビタミンMEの各所で使われているGO! ME. のフレーズが表れて、実はそれがタイアップ企業のロゴフォントで、ロゴに切り替わったときに、鳥肌が立った。はじめは全く気が付かなかったし、ここまでタイアップに寄り添いつつも普遍的で万人へ向けた曲ができるのかと感動しました。
MVのメイキング映像や完成したMVをメンバーが初めて観る時の映像も秀逸なので併せてみてほしい。
いい日になりそう/ヤユヨ
作詞/リコ / ペッペ
作曲/リコ
編曲/ヤユヨ
某東海ローカル音楽番組にゲストで出ていて紹介されて、サビのメロディとリズムが耳から離れなくなった。歌詞だけじゃなく曲からも漠然とした期待感とか多幸感が感じられて、朝に聞きたい曲。イントロもアウトロもほぼなくて、1番終わりの間奏からは曲が終わるまでノンストップだし疾走感が気持ちいい。
e☆Jump!→Dream!!/えのぐ
作詞/キノシタ
作曲/キノシタ
編曲/キノシタ
ボカロPのキノシタさんとバーチャルアイドルのえのぐのコラボ楽曲。アップテンポで明るくて、キノシタ感がめちゃくちゃ強い。でも展開がコロコロ変わるし、それぞれのメンバーの歌声や個性が生かされていて、総力戦のようなアツさすら感じられる。ステージのどこ観ても誰かがなにかやってて目が追い付かないようなイメージ。
Hyper Bass (feat. Yunomi) / 桜乃美々兎(CV:小坂井祐莉絵)、水上雛(CV:大森日雅)、犬吠埼紫杏(CV:長谷川玲奈)
作詞/Yunomi
作曲/Yunomi
編曲/Yunomi
某フォロワーがこの曲に狂わされていたので聞いてみたら狂った。電音部というマルチメディアコンテンツの作品でアニソン派という最新アニソンをアニソンクリエーターが語るイベントでも紹介されていた。本格的なクラブサウンドやEDM調の楽曲を声優さんが歌うというコンテンツ。
この曲はもうとりあえず聞けばわかる。Hyper Baseとは名前だけじゃなく、声優さんの高めでかわいい声の裏で響く重低音のギャップが凄い。これを聞くならちゃんとした音響の環境で聴きたいなぁと思うくらい曲としての完成度が高い。
近年はラップ・EDMとか所謂従来のアニメ文化と縁がなかったジャンルの音楽とアニメとの融合が人気になっていて、サブカルチャーの進化を感じる。こういったアニメソングという広義なジャンルの中にはまだまだやられていない音楽ジャンルは沢山あるし、発展していく未来もあるんだろうなぁ。
人類みなセンパイ!/アズマリム
作詞/畑亜貴
サブスクで聴ける田中秀和氏の提供曲を聴いていたらやたらと耳に残る曲があった。これ2018年発表の曲なのか...今になって知ったのが悔しい...それくらいいい曲と出会った。田中秀和氏の作る曲が好きになりやすいのは言わずもがなだけど、歌唱しているVTuberのアズマリム氏のことは全く知らなくて、それでも、キャラクター性とか自己紹介的にわかる曲になっていて歌声もかわいいので聞きやすかった。
ヘビロテしてしまっているので流石にちょっと詳細を調べようと思ったのが、アズマリム氏の活動休止騒動から復帰した後だった。曲の発表から2年たってからアズマリム氏のこの曲に対する思いを綴ったnoteがあるので時間があればぜひ見てほしい。
作詞も作編曲もアニメ好きなら知らない人はいないくらいのヒットメーカーで、それは嬉しいだけじゃなくてプレッシャーも大きかっただろうというのはちょっと考えればわかることだけど、本人の言葉をみて気づかされた。このnoteを見てから曲の聞こえ方が変わった。
VTuberって今まであんまり通ってこなかったコンテンツだったけど、ここまで人間より人間らしくて生々しくて痛々しいのかと衝撃をうけた。こういうの見ると軽率に応援したくなっちゃうから駄目だ。あとMVもあざとすぎるくらいあざとくていいね。
REFRAIN/FAREWELL, MY L.u.v
作詞/萩龍一
作曲/萩龍一
編曲/萩龍一
名古屋のダンス・ボーカルグループのFAREWELL, MY L.u.vさんの楽曲。10月にリリースしたアルバムにボーナストラックとして収録されていて知った。3年前に作られていて再録版をアルバムに収録している。エモーショナルな歌唱とグルーヴ感が心地いい。メインボーカルの児玉律子さん、今年2020年の11月で15歳になるとのことで...年齢を感じさせない歌唱力とパフォーマンス力は見ごたえがある。ってか3年前は12歳の頃にこの曲を...!?
気軽に出歩ける世の中になったら生で見たいアーティスト。
作詞/Ayaka Miyake
作曲/DECO*27
編曲/ポリスピカデリー
作詞家は魔法使い。挿入歌キャラクターソングの在り方ってめちゃ好きで、楽曲は曲に歌詞が載ったものだけれど、キャラクターソングはその背景のストーリーとかキャラクター性とかがあるわけで、他の人他のキャラクターが歌っても意味を成さないし、このストーリーを経る前でも意味を成さなかったりする。歌詞に歌詞以上の厚みや背景、比喩表現の意味を感じさせるようなキャラクターソングの作詞家は本当に魔法使いだなぁと思う。
天王寺璃奈ちゃんの曲に関しては前にも書いたことがあるけど、電子音に洗練されたメロディが載って、キャラクターの声そのまんまで歌えるし、古き良き電波ソングの文化をしっかりと受け継ぎつつも現代版にアップデートしてあって、安っぽさが全くない。むしろ挿入歌の一つとしてこの曲を昇華させてしまっていいのか心配になるくらい贅沢な曲。
最近キャラクターソングを聴くことはあっても、その作品自体とかストーリーを観てないことがあって、久々にちゃんとストーリーを追っかけた上でのキャラクターソングを聞いて久々に感動した。これがアニメソングだからこそ成せる作品なんだなぁ。
もうわたしを好きになってる君へ /リルネード
作詞/ヤマモトショウ
作曲/ヤマモトショウ
編曲/ヤマモトショウ
なんか今年良かった曲ある?というツイートにリプライでこの曲を薦めてくれた友人に感謝。めっちゃ僕が好きそうな曲すぎるしスナイパー的に狙い撃ちされた感すらある。聞いた後にヤマモトショウさん作と知ってえらく納得した覚えがある。過去にハマっていたふぇのたすのサウンドに通ずるところがあると思っていて、MICOさんの歌声の語りっぽいけど実はめちゃ繊細なリズムとメロディを刻んでいる超絶技巧を若いアイドルグループがこなしているなんて、これはリルネードとヤマモトショウの掛け合わせの良さを突き付けられたよう。桐原美月さんかわいい。
清濁あわせていただくにゃー/わーすた
編曲/岸田勇気
田淵智也の濃度があまりにも高すぎる。故事成語を我流にもじったり世界を面白くしたりという歌詞も、キャッチーで耳に残るメロディも、切なくてエモいコードもそうだし、2番Aメロで1番とメロディは同じで展開は変えてきたりサビの入り方を変えてきたり、どこにも同じパートがない構成なんて田淵智也が濃縮されすぎている。田淵さんの提供曲が好きな人はたぶんこれ全員大好きなんじゃないかなってくらい色んな要素と仕掛けが盛り込まれてるから何回も繰り返してしまう。
あとこの曲はYouTubeでMVとは別に定点撮影したダンス動画があって、それがめちゃめちゃよかった。ダンス動画と言っても背景映像は作りこまれてるし、振り付けもめちゃめちゃ可愛い。2サビで全員で上手下手に大移動するところなんて観客の視点も一斉に動くのが想像できるし、広いステージを駆け回るところを見てみたくなる。
歌も演奏もダンスも映像も全て音楽の表現なのです。
夜間飛行/CYNHN
作詞/蒼山幸子
作曲/トオミヨウ
編曲/トオミヨウ
毎回最高を更新してしまうCYNHNさんの初のミニアルバム収録曲。メンバーの歌が上手い、ハモリが上手、歌声に個性がある、従来の評価もパワーアップさせつつ、さらに表現力の幅ももたせられるという技術力も見せてきた曲。Bメロが特にその表現が好きで、1番の奏音ちゃん、2番の百瀬さんの歌い方は3年間での成長が凄まじく感じられる。これメロディの遷移がめっちゃ難しくて、1音1音の境がぼやけているというか、歌の技術がないと完成しないような曲になっていて、その中の特にBメロの”あなたとなら息もできる 青臭い今を凍らせて”の部分なんか難解さと展開が菅野よう子×坂本真綾の楽曲を彷彿とさせる。巧妙で美しい。
LET'S CLIMB↑/花宮女子クライミング部(笠原 好(CV.上坂すみれ)、上原 隼(CV.石川由依)、四葉幸与(CV.鈴木愛奈)、杉浦野々華(CV.富田美憂))
作詞/安藤紗々
作曲/神田ジョン
編曲/神田ジョン
アニソン派!楽曲アワード2020にノミネートされた楽曲のプレイリストを聞いていたらイントロでもう引き込まれた。アニソン派!の人たちは毎度名曲ばかりを紹介してくれて信頼しかねぇので最近は活動をとても楽しみにしてます。
ベースのスラップがめちゃめちゃお洒落でカッコいい。この前僕が好きな曲たちを友人に話したら「ポップスの中にファンクの要素入ってるの好きだね」と言われて、その時に自分のこれ好き!って感覚を初めて言語化されたと思ったし、そのあとにこの曲好きとなった時にはそれが確信に変わった気がした。
作曲の方PENGUIN RESEARCHのギターの方なんですね。ベースの方の提供楽曲も紹介したことあるし、バンドの存在は知っていたけどそこまでちゃんと聞いてこなかったのでちょっとこれは聞かねばならないなとなっています。
2021年上半期編に続く...